会員企業様の声

株式会社九検様

①業務内容のご紹介

 弊社では主として非破壊検査業を営んでおります。 非破壊検査とはタンクや配管などといった金属表面、特に溶接部の目に見えないような微小なきずを探し出し、これらの健全性を評価する技術です。 きずを探し出す手法として、磁力や超音波、放射線など様々な物理現象を用いています。 当然、磁力も超音波も放射線も目に見えないものですから、色々なセンサー類を駆使した様々な機器が各メーカーから提供されていますが、 これらをもっとうまく使いこなすための動作原理の理解に向けて、ロボット研究会での活動が役立つものと考えています。

②老朽化が進むインフラ構造物

 昨今、橋やトンネルといったインフラの老朽化が確実に進行しており、これらの崩落などによる人的被害の可能性が懸念されています。 2012年に山梨県で起きた「笹子トンネル天井板落下事故」のニュースについては、皆さんもまだ記憶に新しいのではないでしょうか。 これはトンネル天井部のコンクリートが約130メートルもの区間に渡って落下したもので、走行中の車両が複数台巻き込まれ、9名の尊い命が奪われる結果となりました。 このような悲劇を二度と繰り返さないためにも、インフラ構造物の点検・診断を迅速に行うことが急務とされています。

③検査ロボットの必要性

 2016年9月に国土交通省から発行された「道路メンテナンス年報」によれば、全国の点検すべき対象施設数として、橋梁については72万本、トンネルについては1万本、 道路附属物等については4万施設(歩道橋や標識など)が計上されています。これらの全数を5年に1度、近接目視にて点検することとされていますが、現状の点検実施率は約20%となっております。 今期は平成26年の7月よりスタートしていますから、実質あと2年で残りの80%を完了させなければいけない計算になります。既存の手法のみに頼っていては、到底達成できない数字であることは明白です。 検査を難しくする要因に、検査対象箇所が高所であること、対象の面積が広いこと、交通の安全に最大限留意する必要があることなどが挙げられます。そこで、迅速かつ正確で安全な検査を実施するための手法の開発が急務となっています。 その手法の一角を担う物として「検査ロボット」の開発が期待されています。
 現在、ドローンを使った手法や、橋桁のH鋼をレールとして自動走行するロボットの開発が行われており、実際に現場での実証試験が行われている段階です。弊社も社会基盤を支える企業として、有用なロボット開発に着手したところです。 しかしながら、企業としてはロボットについてほとんど初学者であるため、このロボット研究会を通じてロボットの基本を学び、他の参加企業様の知見やご指導を頂きながら、企業として一歩でも先に進んで行ければ幸いであると考えています。

切出し橋桁の検査風景①

切出し橋桁の検査風景②

西研グラフィックス株式会社様

~ロボ研に参加して思う~

時代の波に乗るように佐賀県と佐賀県工業連合会が呼びかけ、2017年4月に正式に立ち上がった「佐賀県ロボット研究会」に参加して早数ヶ月。
1月からの準備会に参加し各ワーキンググループに分かれる形で活動が始まった当初は、バックボーンも違う全く知らない企業7社のメンバーがいきなり集まって、「一体何をどうするの???」という若干張り詰めた緊張状態からのスタートでした。 それから数ヶ月が経ち、ワーキンググループ内でも随分と気心が知れてきた現在では、同じ佐賀という共通の地域にある企業なのに普段係わり合いになることも無い異業種の人間があつまり、 一つの目的に対し違う視点から物事を見て、感じることを率直に話すことが出来る貴重な場に変ったことに驚きを覚えています。 日頃係ることも無い会社のメンバーがそれぞれの所属する会社の理解を得て、お互いの企業を訪問することが出来たり、専門分野の企業の方に抱えている問題の相談に乗ってもらえたりしている現状は、考えてみれば奇跡のような出来事に思えてなりません。 これらは、この研究会に参加した本当に大きな、収穫だと思っています。 今は研究会の活動が始まってまだ間もないため、成果を実感するまでには到っていませんが、これからも参加者全員で思考錯誤を続けながら何か良い方向に進む事が出来ればと思っています。

①西研グラフィックス㈱内で実施したWG1の見学会の様子。
(平日なのに全員参加でした!)

②WG3の㈱九検の皆さんが超音波の相談に乗って来社してくれました。
(ありがとうございました!!)

③吉田刃物㈱で行われた社内研修会にWG1のメンバーも参加。
(信じられない光景です!!!)

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